子どもの偏食について考える。

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偏食とは

お子さんの「食べない!」に悩む保護者の方はとても多いです。その「食べない!」は、偏食と言い、実に様々な理由があるのです。

偏食とは、一般的に特定の食品を嫌って食べない、あるいは限られた食品ばかりを好んで食べるような偏った食事をすることを指します。

食事をする上での好き嫌いというものは、個人差がありますが多くの人が持っているものです。

しかし「偏食」の場合、その程度が激しく特定の食品しか食べない状況が一定続くことで、成長・発育・健康に必要な栄養素が不足しやすくなります。

偏食とは?原因や特徴、対策例などを解説します (litalico.jp)

本記事は「食べない!」理由と、理由別の解決策を実例を挙げながらご紹介します。

偏食になる理由とは?

偏食の理由としては、主に下記の4つあります。

①味覚が過敏

②慎重な性格

③食材の大きさや硬さといった触感への苦手

④こだわり

それぞれ詳しく説明します。

まず、①の味覚が過敏 についてです。

人間には防衛反応が備わっています。思いつきやすいのは、腐った食べ物を口に入れた瞬間にオエっとなって吐き出す、あれです。本能で、これは食べたら体に害がある!と反応するんですね。この反応が子ども、特に乳幼児期には強く働きます。

もちろん個人差はありますが、ピーマンやネギ、コーヒーなどを多くの子どもが苦手とするのもこのためです。子供のころに苦手だった物も大人になると食べられるようになったという人、多いのではないでしょうか。

そして、偏食傾向にあるお子さんというのは特に強い防衛反応を持っているのです。世の中の食べ物のほとんどが毒に思えて、それはそれは恐ろしいことでしょう。

②慎重な性格のお子さんの偏食についてです。言うまでもなく、初めて見る食べ物、食べたことのない食べ物が怖いです。前述の防衛反応と重なりますが、食べたら何が起こるんだ?まずいんじゃないのか?おなかを壊さないのか?と、恐怖でいっぱいのことでしょう。

それから、食具への怖さもあるかもしれません。箸やスプーンは1回や2回使ったぐらいでは上手に扱うことはできません。でも、慎重なお子さんはごはんをぽとっと落として机が汚れたり、周囲の人に「あーあ。」という顔をされたりすることが苦手です。

そのため、まだうまく扱うことができない食具を使わなければならない食事の時間が嫌なのです。そうして、食具を使わなくてもよかったりこぼしにくかったりする食べ物のみを食べようとします。

次に、筆者の体感ですが、偏食の理由として1番多いのが、③食材の大きさや硬さといった触感への苦手さです。

口の中の機能がじゅうぶんに発達していないお子さんに多いですね。

具体的には、嚙みちぎる機能、嚙み砕く機能、飲み込む機能などです。口がもともと小さめのお子さんにとっては、大きな食べ物を口に入れるのは至難の業ですし、噛むことが苦手なお子さんは噛み応えのあるれんこんやごぼうは敬遠したくなるでしょう。

飲み込む機能が発達していないと、形がしっかりある食べ物を飲み込むのは誤嚥の危険性があるので、たとえ口に入れたとしても、飲み込みたくないですね。

④こだわりで偏食をするお子さんについては、少し対策に工夫が必要になってきます。

小さなお子さんや自閉症のお子さんに多いのですが、特定の色や形の物は食べないorそれだけ食べる ということが多々あります。

茶色の物(ハンバーグ、パン、チョコ)だけ食べると決めている、白い物は絶対に食べないと決めている(白米、うどん、鶏肉など)、そもそもおかずは食べないと決めているお子さんもいるかもしれません。

もしくは、外出先では食べないお子さんなら、家や学校など、この場所でしか食べないといったこだわりもあるかもしれませんね。

さて、以上の種類の偏食の理由を見てきました。「うちの子はこれだ…。」と、ピンときた方もいますか?では次に、そもそも偏食はいけないのか考えていきましょう。

そもそも、偏食はいけないことなのか。

結論から言いますと、筆者の考えではありますが、偏食=悪ではないです。なぜなら、偏食は食べ物それぞれの特徴をつかんで、見分け・食べ分けられる力があるということだからです。細かい違いに気づく観察眼や味覚は宝物だと思います。

特に、今まで出会った中で一番「へえ~!」と思ったのは、給食で出るコッペパンが米粉パンになったときに触った瞬間ポイっと手を離し、まったく食べなかったお子さんです。米粉パンと言っても、普段のパンとそんなに見た目も変わらないように見えるし、味も違いはほとんどわかりません。少しパサつくかな?ぐらいでした。

少し触っただけで違いが分かるなんてすごい!ととても驚きましたね。噂によると、米の産地が変わったら食べない、なんてお子さんもいるそうで…(出会ってみたい!)味オンチの筆者、尊敬です。

少し話が逸れました。上記のように、味の違い、見た目の違いを瞬時に感じ取ることができるならば、将来は食べ物の商品開発に携わって、よりよい風味や見た目の物を生み出せるかもしれないし、野菜ソムリエや米ソムリエなんかになることもできるかもしれませんよね。

短所は長所にもなり得ます。

…とは言っても、やっぱり栄養バランスの整った食事をして健康に生きてほしいと保護者の方が考えるのは当たり前のこと。

ということで偏食対策、まいりましょう。

Ⅰ.形態を変えてみる

偏食対策としてまず思いつくのは、細かく刻んだり、ブレンダーにかけたりして形態を変えることではないでしょうか。③の食材の大きさや硬さに苦手意識を持つお子さんに有効です。

カレーやハンバーグに混ぜ込んでしまうのはよくある手法ですよね。ただ、これは栄養を摂取するという観点ならよいのですが偏食対策の根本解決にはならなそうです。そこについてはⅡ以下も参考にしてみてください。

また、料理を刻むのは見た目がちょっと…料理は見た目も含めて楽しい物!という保護者の方の気持ちもわかります。その場合は、少し手間はかかりますが、一度そのままの形の料理をお子さんに見せてから、目の前で刻んだりブレンダーにかけたりしてみてはいかがでしょうか。

見た目を楽しみつつ、安心して食べ物を口に運ぶことができるかもしれません。

ほかには、トマトの皮は湯剥きするとか、可愛い形で型抜きをした野菜を使うとか、そういった工夫もよいですね。

Ⅱ.一緒に料理をしてみる

え~、子どもと料理…ハードル高いな…めんどくさいし…。という心の声が聞こえてきそうです。安心してください、料理と言っても、玉ねぎの皮をむく、調味料を入れる、卵を割る、鍋をかき混ぜる、そんなほんの一瞬の工程をちょこっと手伝ってもらうだけでいいのです。

そうすることで、②慎重な性格のお子さんは、こんな食材が入っているんだ!こうやって作られるんだ!と知ることができ、安心して食べられるかもしれません。

また、食べることそのものへの関心を高めるきっかけにもなり得ます。

我が子の話になりますが、ずっと食べられなかったキュウリを家庭菜園で一緒に育てて、サラダにする前に水で洗うところまでを一緒にやったら、その日の晩ご飯のサラダ、食べました。こんなことで本当に食べてくれるようになるんだなと驚きました。

料理のハードルが高ければ、料理する前の食材を見せたり触らせたりするだけでも、食材への関心や安心感は高まりますよ。

Ⅲ.フレンチ料理のスタイルにしてみる

筆者、フレンチがよくわかっていませんが(笑)要は、大きなお皿に少しだけ乗せた食材を、1皿ずつちまちま出すということです。たくさんあると食べる気が起きなくても、ほんの少し、一口の半分くらいの量なら挑戦することもできそうですね。

いきなり全皿を苦手な物にするのではなく、大好きな食材の中に1皿だけ苦手な物があるほうが効果は出ます。

そしてここで1番大切なのは、ほんの少しであったとしても、食べられたことを十分に褒めることです。もしかしたら吐きだしてしまうかもしれませんが、それでも口に入れられたことは大きな1歩です。存分に頭を撫でまわして、猫なで声で褒めます。

①味覚が過敏なお子さんは、こうやって少しずつ様々な食材を口に入れる経験を繰り返すことで味に慣れ、過敏さが落ち着いてくることが多いです。

Ⅳ.こだわりを少しずつ崩す

④こだわりが強いことで偏食になっているお子さんに対しては、こだわりを崩すというアプローチが必要になります。食材の色にこだわりがある場合、ほんの少し色が違う物を用意しましょう。

例えば、白米なら、炊く際に少し黄色の食用色素を入れるとか、醤油のみで炊き込むとか、そういった工夫です。そして、全部を出すのではなく白米の中の数%に色のついたお米を混ぜます。これで真っ白からの開放です。

もちろん、そのことに癇癪を起したり食べない!と断固拒否する可能性もあります。その場合は、もっと混ぜ込む量を減らすのもありです。フレンチスタイルと重なる部分がありますね。これで黄色のお米を食べることができたなら、黄色の卵焼きや煮豆などが食べられるようになるかもしれません。

食事をする場所を少し変えてみるのもいいかもしれません。いつもと違う席に座ったり、いつもはリビングだけど今日は和室のちゃぶ台で食べるだったり。特別感を演出するには、庭やベランダに出てもいいですね。心に余裕があれば、思い切ってレジャーシートを持ってピクニックに出かけます。そこにいつもは食べない物をほんの少し入れておくと、食べる可能性もあります。

こだわりは、お子さんの数だけあるので、一概にここでこうするべき!と言い切ることはできませんが、そのお子さんのこだわりをほんの少しずつずらして、減らしていきましょう

Ⅴ.食具を工夫する

②慎重な性格のお子さんにありがちな、こぼすことへの抵抗に対応するには食具を工夫することです。すくいやすい食器、握りやすいスプーン、滑りにくいお盆などがありますね。

すくいやすい食器は、セリアにもあります。我が子に買ったことがありますよ。お値段が安いのでありがたいのですが、裏面に滑り止めがなかったのでそこは注意が必要です。お試しで買ってみるのはよさそうですね。

こちらのブログで紹介されています。↓ こちらの筆者さんはワッツで購入されたようですね。

100均「すくいやすい食器」を介護歴20年以上のはっしーが試してみた (watts-online.jp)

Ⅵ.別の方法で栄養を補給することも考える

なんじゃそりゃ!かもしれませんが、偏食を直そうと躍起になってイライラしたり落ち込んだりするより、結局は保護者の方が穏やかにいられることが一番ではないかなと考えます。

偏食に悩むのは、「栄養が偏って不健康になるのが心配」だからではないでしょうか。

それなら、いっそのことサプリメントや栄養補助食品に頼ってもよいと思います。実際、偏食な筆者の息子は鉄のシロップとプロテインを常飲していますよ。

シロップとプロテインがあることで、多少食べなくてもいっか!と思えるようになり優しい気持ちで食事時間を迎えられています。

現代には様々な工夫がされた子ども向けのサプリメントが発売されているので、心の余裕のためにぜひ検討してみてください。

まとめ

今回は、偏食の原因と対策について解説しました。

偏食には、①味覚が過敏 ②慎重な性格 ③食材の大きさや硬さといった触感への苦手 ④こだわり

と言った主な原因があり、それらに合った対策が必要です。

とはいえ、一番大事なのは、お子さんにかかわる大人の気持ちです。たくさんの対策を繰り返し試すことで、いつかは偏食は和らぐことがほとんどですが、そこに行きつくまでにはたくさんの時間と工夫が必要です。

もうしんどい、食事のことを考えると子ども本人のことまで疎ましく思ってしまう、そう悩まれる方は非常に多いです。

大丈夫。いつかはきっと食べるようになります。しんどい時は休んでください。無理に食べさせなくてもいいんです。保護者の方は毎日頑張っています。休んで、休んで、休んで、もしも気が向いたら。そのときはまた、ぼちぼちいきましょう。

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